元大相撲力士で第52代横綱の北の富士が2024年11月12日、東京の病院で82歳で死去しました。葬儀は故人の意向により、近親者のみで行われました。北の富士は1942年に北海道旭川市で生まれ、1960年代から70年代にかけて活躍し、幕内優勝を10回果たし「北玉時代」を築きました。引退後は部屋の師匠として後進の育成に努め、またNHKの相撲中継の解説者としても多くのファンに支持されました。
彼の解説は辛口でありながら、相撲に対する深い愛情が感じられ、多くの視聴者を魅了しました。特に、実力ある力士に対しては厳しい意見を述べることが多く、その姿勢はファンから高く評価されていました。北の富士の解説が放送されていた頃、彼のユーモアに満ちた言葉は多くの人々に親しまれ、時にはSNSでトレンドになることもありました。
北の富士は1975年にミュージカル女優の花智さんと結婚しましたが、1989年に離婚。その後、1985年に一般女性の松木まさんと再婚し、一女をもうけました。松木さんは現在も健在で、北の富士との間に孫もいるとされています。
また、北の富士は1965年に発生した各回拳銃三友事件に関与し、逮捕されたことでも知られています。この事件では、元大関の若の草が拳銃を不法所持し、北の富士もその一味として名前が挙がりました。事件は大きな波紋を呼び、相撲協会における彼の立場にも影響を与えました。
北の富士の死去は、相撲界にとって大きな喪失であり、ファンからの追悼の声が広がっています。彼の解説は、相撲の魅力を多くの人に伝える重要な役割を果たしていました。安らかにお眠りください。