備蓄米の転売問題が浮上し、石川県金沢市での不正行為が明らかになった。13日、地元の米卸業者が、政府の入札前に備蓄米をフリーマーケットアプリで転売している事例が報告された。販売価格は、店頭価格の15倍にあたる5kg5480円に設定されており、一部はすでに購入されているという。
この転売行為が行われているのは、金沢市の米卸業者が県内のスーパーに供給している備蓄米で、通常は4月28日から5kg3500円前後で販売されている。転売を行った出品者は、同じ商品を2点出品しており、発送元の地域も石川県であることが確認されている。購入者が県内かどうかは不明だが、金沢市内のスーパーの担当者は「悪質な売り方に怒りを覚える」と語り、消費者に安価な備蓄米が届くことを望んでいると述べた。
政府は米の高値転売を禁じる政令を改正し、23日から適用されることを決定している。この規制により、米を購入価格よりも高く転売することが禁止され、罰則としては1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される可能性がある。LINE、Yahoo、メルカリなどのプラットフォームは、すでに備蓄米の出品を禁止しており、今後はより厳しい規制が求められる。
この問題は、消費者の間での不満を呼び起こしており、スーパーでは転売禁止の周知を図る掲示を検討している。米の高値転売は、特に経済的困難な状況において、消費者にとって深刻な問題となっている。今後の動向に注目が集まる。