中国の大手IT企業が、大学入試期間中にAIチャットサービスを一斉停止する異例の措置を講じた。この決定は、中国の統一大学入学試験「ガオカオ」が実施される6月7日と8日の間に行われ、試験の公平性を確保するために不正行為を防ぐ狙いがある。ガオカオは世界で最も難しい試験の一つとされ、毎年多くの不正行為が報告されている。

ブルンバーグの報道によると、アリババやテンセントなどの企業が試験時間中に画像認識機能を制限し、特定のサービスを完全に停止した。これに対し、企業は公式な発表を控えており、詳細な理由については明らかにしていない。中国当局は、試験中の不正防止策として生体認証や無線信号の遮断などを実施している。

この前例のない措置は、教育の公平性を守るための重要な試みとして注目を集めており、今後も継続的に行われる可能性がある。