自民党の新総裁に選出された石破茂氏が国会での所信表明演説中に、過去の発言と矛盾した早期解散を表明したことが波紋を呼んでいます。10月1日に第102代内閣総理大臣に任命された石破氏は、衆議院を解散する前に質疑を行う予算委員会を開催する意向を示していました。しかし、わずか2週間後の10月27日に衆議院総選挙を実施すると発表し、これが「裏切り者」との批判を招く結果となりました。
10月4日の国会での所信表明演説では、石破氏は自民党内の裏金事件に触れ、政治への信頼を取り戻すと述べましたが、野党からは「何がルールだ」との激しいヤジが飛び交いました。彼の演説はほとんど棒読みであり、拍手も限られていました。特に、過去の発言との整合性が問われる中で、国民への信頼回復を強調するも、野党からの反発は強く、与党内でも不安の声が高まっています。
石破氏は自民党の中で過去に何度も裏切りとされる行動をとっており、特に安倍元首相との確執は影を落としています。彼の言動が政権基盤を不安定にしているとの指摘もあり、今後の総選挙の結果が彼の政治生命を左右する可能性があります。
政治アナリストの伊藤敦雄氏は、石破氏が早期解散に踏み切った背景には、政権基盤の弱さがあると分析しています。今後、石破氏が本来の姿を取り戻すためには、総選挙での結果が不可欠です。果たして彼が真のリーダーシップを発揮できるか、注目が集まります。