ドジャース佐々木朗希の乱調「まだ未完成…先発ローテはしんどい」NHK解説者が語る“山本由伸、今永昇太との違い”とは?「2回、3回でバテていた」(Number Web) – Yahoo!ニュース
東京ドームに日本人選手たちが凱旋し、大きな注目を集めたカブスとドジャースの開幕シリーズ。米球界の事情をよく知る識者は、この2試合をどう見たのか。ドジャース傘下マイナーでコーチを務めた経験を持ち、NHKのメジャーリーグ中継でも解説を担当する元横浜ベイスターズ監督の山下大輔氏に話を聞いた。
佐々木朗希の乱調「まだメジャーのローテはしんどい」
山本由伸、今永昇太が好投した一方で、佐々木朗希は3回56球を投げて5四球、1失点と制球に不安を残す内容でした。メジャー初登板の率直な印象を聞かせていただけますか?
山下大輔(以下、山下): たった1試合ですから、それだけで判断はできないんですけども。正直、山本や今永のタフさと比べると、佐々木の身体的な幼さ、未完成な印象というのは感じました。まだ若いですし、芯の強さが足りていないのかな、と。
初回は160km台を連発するなど、勢いを感じさせる投球でしたが……。
山下: コンディション的にそんなに出来上がっていないのに、最初から飛ばしているなと思いました。相当気持ちが入っていたんでしょうけど、1球1球が全力投球で、ちょっと力が入りすぎていたかな。あのまま4、5回まで投げられたらすごいことですけども、このペースでいったらなかなかもたないんじゃないか、と。
持っているもの以上のものを出そうとしすぎた。結果的に2回、3回ですでにちょっとバテてしまっていた印象です。
ピッチクロックやボールへの適応も制球が乱れた理由のひとつなのでしょうか。
山下: それよりもバランスを崩していたことが大きいですね。もちろん3月ですから、フィジカル的にはピークの状態ではない。ただマウンドでの余裕のなさは気になりました。あのペース、あの精神状態で常に全力で投げていると、長いシーズンのローテーションピッチャーとしてはしんどい。そこはメジャーの壁ですよね。相手バッターのパワーやボールの待ち方も変わってくるので難しいところはあると思いますが、5回まで投げる試合をどれくらい作れるかな、という不安は感じました。