篠田正浩監督が死去 女優・岩下志麻と結婚58年…おしどり夫婦で「理想の夫婦」選出 夫婦合作が遺作に

映画監督の篠田正浩氏が25日、94歳で肺炎のため東京都内の病院で亡くなりました。篠田氏は多くの名作を残し、日本映画界に多大な影響を与えた巨匠として知られています。妻で女優の岩下志麻さんとの58年にわたる結婚生活は、芸能界でも理想の夫婦として称賛されてきました。

篠田監督と岩下さんは、1967年に結婚し、同年に独立プロダクション「表現者」を設立しました。結婚式はひな祭りの日に京都の寺で行われ、二人の愛の深さを象徴しています。岩下さんは、19歳の時に篠田監督が手掛けた映画に初出演し、その後の人生を共に歩む運命を感じていたと語っています。

篠田氏の遺作は、2003年に公開された映画『スパイ』であり、これは17年間温めてきた構想をもとにした作品です。この作品は、夫婦での最後の合作となり、岩下さんがメイキング撮影を手掛けました。篠田監督はこの映画をもって監督業を引退し、その後は早稲田大学で教授として後進の指導に尽力しました。

葬儀は既に家族で執り行われ、篠田氏の功績を称える会が開かれる予定です。彼の作品や精神は、今後も日本映画界に生き続けることでしょう。篠田正浩監督の死去は、多くの映画ファンにとって大きな喪失です。

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