フジテレビと親会社フジ・メディア・ホールディングス(HD)は27日、新役員体制を発表した。日枝久氏が両社の取締役相談役を退任する。6月の株主総会後の予定。
【写真】「飲み会断らない女」として知られた吉田真貴子氏
ほかに、社外取締役では吉田真貴子氏も退任する。吉田氏は戸籍上の名字。総務官僚時代は結婚前からの「山田真貴子」として活動。
菅義偉内閣で、内閣広報官を務め、首相の記者会見時に進行役を担っていた。広報官時代、総務審議官在任中の高額接待が問題となった。菅氏の長男から勤務会社から高級ステーキ店で接待を受けたことが判明し、内閣広報官を辞任。この際に「私は飲み会を断らない。断る人は2度と誘われない。私は飲み会を絶対に断らない女としてやってきた」などの過去の発言も話題となっていた。
フジテレビ、フジ・メディアHDの社外取締役は昨年6月の株主総会で承認されて就任。「放送局は総務省の管轄。天下りではないか!!」「内閣広報官だったのにこれまでのひどい会見に助言できないなんて役に立っているの?」など、視聴者から批判の声が上がっていた。
今回発表された新体制では、女性取締役比率がフジHDで36・4%、フジで30%に引き上げられた。また、フジテレビの取締役数を10人に半減。取締役はフジHDで10人、フジで16人が退任し、50代以下の人材を新たに起用することで平均年齢を下げて若返りを狙っている。
中にはフジテレビ、フジ・メディアHDの社外取締役には、歯科向けクラウドソリューション事業などを手がける「エミウム」代表取締役の稲田雅彦氏が新任。42歳の最年少。フジ側は「経歴が極めてメディアコンテンツの将来に向け知見を備えている。若いですが、非常に将来を期待してお呼びした」とコメントした。